シミは何故出来るの?どうすればシミは予防出来る?
疑問:シミは何故出来るの?どうすればシミは予防出来る?
女性の2大肌悩みと言えば、『シミ(くすみ)』と『シワ』です。
今回は、『シミ(くすみ)』に焦点を当てて、疑問にお答えします。
1.メラニン色素とは?
シミは女性にとって大敵です。 このシミ、原因は『メラニン色素』にあります。
表皮最下層の基底層にある『メラノサイト』と言われる細胞でメラニン色素は作られます。ですから、このメラノサイトは『メラニン形成細胞』、通称では『メラニン生成工場』とも言われます。
メラニン色素の出発は、アミノ酸の一種である『チロシン』という物質で、このチロシンが『チロシナーゼ』という酸化酵素によって、『ドーパ』という物質に変化します。
さらにチロシナーゼはドーパにも働きかけて、『ドーパキノン』という化合物に変化させますが、このドーパキノン、反応性が高く一人で勝手に反応していきます。『ドーパクロム』、『インドールキノン』、そして最後に『黒褐色のメラニン色素』になります。
つまり、『チロシン』という出発物質が、『チロシナーゼ』という酸化酵素の力を借りて、反応(酸化)を繰り返すことで『メラニン色素』は生成されます。
メラニン色素は毎日生成され、基底層で作られたメラニン色素は、お肌の表面へと押し上げられていきます。そして、最終的には角片とともにアカとなって『体外へ排出』されます。
この間も、基底層ではメラニン色素が作られています。つまり、正常なお肌では、メラニン色素の『生成と排出のバランス』が保たれているのです。これを、『メラニンの代謝』と言います。
2.シミとは?
メラニン色素は誰でも毎日作られますが、正常なお肌の場合、ターンオーバーによって、メラニン色素は体外へ排出されます(メラニンの代謝)。
ですから、ターンオーバーが正常に保たれている若い頃は、紫外線を浴びてもシミになりにくいです。しかし、ターンオーバーが乱れたり、排出以上にたくさん生成されたりして、メラニンの代謝が乱れると、お肌にメラニン色素が居座るようになります。
このメラニン色素がお肌に居座った状態が『シミ』です。
シミケア・シミ予防のためには、シミ(メラニン色素)の特徴を知る必要があります。
特徴1:紫外線を浴びると、防衛機能が働き、メラニン色素の生成が活発になる
特徴2:メラニン色素は何段階もの過程を経て(酸化)、色が濃くなる
特徴3:チロシナーゼの働きや、メラニン色素を作りなさい!という情報伝達物質によって、メラノサイト内でメラニン色素は生成される
3.シミのケアと予防
3-1.紫外線を浴びない
メラニン色素は紫外線を浴びることで生成が促進されます。ですから、紫外線対策を万全にしてください。
屋外でのレジャーやスポーツの時は、『SPF 50+、PA ++++』を、日常生活の際は『SPF 30~、PA++~』といった具合に、SPF, PAは数値が高いものを選ぶのではなく、ご自身のTPOに合わせてお選びください。
また、たっぷりの量を、こまめに塗り直すようにしてください。
さらに、UV-B波は季節や天候によって照射量に差がありますが、UV-A波は、UVBほどの差はありません。曇りの日でも、冬でも、UV-A波は降り注いでいます。ですから、紫外線対策は、晴れた日だけでなく、夏だけではなく、一年を通して実施するようにしてください。
3-2.お肌の新陳代謝を高める
シミはお肌にメラニン色素が居座っている状態(色素沈着)です。この色素沈着を解消するためには、お肌のターンオーバーを正常にして、メラニン色素を体外へ排出する必要があります。
そのためには、血行を促進させ、新陳代謝を高めることが重要です。
これには『マッサージ料』・『パック料』・『エステ』が効果的でしょう。マッサージ料やパック料はスキンケアのスペシャルアイテムですし、エステは比較的高価なので、頻繁に実施する必要はありません。週に1度で構わないので、マッサージ、パック、エステのいずれかで、新陳代謝をアップさせて、お肌のターンオーバーを正常にしてください。
3-3.メラニン色素を還元し、色を薄くする
メラニン色素は様々な過程を経て、色が濃くなります。この過程を『酸化』といい、酸化の逆である『還元』によって、メラニン色素の色を薄くします。
これには『美白の医薬部外品』の使用が有効です。
『ビタミンC誘導体』には、メラニン色素を還元する力があるので、ビタミンC誘導体を有効成分とした医薬部外品の使用をおすすめします。
3-4.メラニン色素の生成を抑制する
メラニン色素の生成を抑制するためには、酸化酵素であるチロシナーゼの働きを抑制する方法(『チロシナーゼ活性阻害』)と、メラノサイトに送られる、「メラニンを作れ!」という、情報をブロックする方法(『メラノサイト活性阻害』)があります。
美白の有効成分には、これらの働きもありますから、3-3同様、医薬部外品の使用が有効です。
『アルブチン』・『ビタミンC誘導体』はチロシナーゼ活性阻害によって、『トラネキサム酸』はメラノサイト活性阻害によって、メラニンの生成を抑制する代表的な美白の有効成分です。
4.おわりに
いかがでしょうか?
シミは女性にとって大敵です。シミになってから後悔しても遅いので、『日焼け止め』と『スキンケア基礎品』(美白の医薬部外品)の使用は忘れないでください。